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13-9-06

Limited Express Sleeper

ディーゼル車特有の振動で、時折目が覚める。窓を雨粒が後ろに流れていき、思い出したように止まる大きな駅では、日付が変わると乗る人もいない。深夜になって車内放送も終わり、次の放送は七時前だ。車輪の軋む音と、踏み切りの鐘がリズムを刻む。『ノーザンライツ』の活字もだんだんとぼやけていく。

敦賀のプラットホームはしっとりとした雨が降って、水溜りが出来ていた。
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一番の深い眠りから覚めたのは、保険でかけておいた携帯電話の目覚ましのおかげだ。久しぶりの寝台列車に興奮して寝付くのが遅かったので、かけておいて正解だった。中途半端な丈のJRマークの寝巻きのまま、廊下に出てみる。相変わらず雨は止んでいないようで、むしろ昨日より強くなっている。パシパシと窓を叩く。遠くの山はガスでぼやけていて、田んぼは収穫を前に冷たい雨に打たれていた。

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昨日のことを思い出してみる、車両に乗り込んだ後、ずっと待ってた。
そりゃ、ベッドメイクの人さ。タイの寝台に乗ったときは、そんな人が来て、テキパキと白いシーツを設えてくれて、一服する間もなく質素なベッドができた。日本じゃ当たり前だろうと思っていても、誰も来やしない。B寝台はそういうものなのかな?

隣の人はもう寝息を立てていて、音を立てないように慎重にシーツを敷いた。寝巻きも着てみたが、はっきりいって身長にあっていない。恥ずかしいので羽織るだけにした。洗面台に向かうと、熱いお湯が出た。雨の日には、何よりもありがたい。石鹸もあり、顔を洗うと気持ちの悪い汗がとれて、ちょっと眠くなった。車内はひんやりしていたので、掛け布団が気持ちよかった。本を読みながら、敦賀に着く前の日本に数箇所しかないループを待っていたが、起きたら敦賀・・・。

酒田の駅についたのはちょうど七時。何かをいつもと同じように始めたい時には、寝台特急はとても便利な乗り物だ。酒田の街はとても強い雨に見舞われていて、持参した折り畳み傘では対応できないくらいだった。さっき開いたばかりのキオスクで、傘を買う。店番のおばちゃんは気のない返事で、釣りを返した。一人旅の昂ぶりは、予想外にだいぶ凋んでしまった。

強い雨のため、昨日から考えていた計画の変更はすぐさま行動へと移った。飛島に行こう。港までの道のりを確かめて、強い雨の中を歩く。歩く。誰もいない朝の雨の中の商店街と、港までの緩やかな坂道。気が狂ったようなタイヤの音を立てて、鈍い赤色の車が後輪を滑らせて交差点を北に曲がった。

何の前触れもなく、つまり潮の香りや波の音などがすべて雨にかき消されたのだ、港が見えた。北前船の栄華はどこへやら、小さな港だった。

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