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21-9-06

さんぜ’’’の海

案内役氏と、オニヤンマを観察した後は、窓辺で宵っ張り(?)のフクロウの子どもを見ていた。

どうも、このフクロウは雛のときにカラスにやられ巣から落ち、人の手によって育てられたそうで、すこし大きくなった今でも、人家の近くにとまっては「ギャーギャー」と、フクロウらしくない鳴き方で、昼も起きているのだ。

フクちゃんと呼ばれ親しまれているこの鳥は、案内役氏もたいそうお気に入りの様子。ウクちゃん、ウクちゃんと、こっちもまだまだ「らしくない」呼びかけをしている。ずいぶんと長い間をそうして過していたら、案内役氏、そろそろ出勤の様子。かあちゃんに着替えるようせがまれる。フクちゃんをまだ見ていると駄々をこねていたが、保育園の先生の名前が出たとたん、この二歳児、すっと立ち上がりいそいそと着替えに行ってしまった。恋かっ!?ニヤリ。

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こっちも、ゆっくりと支度をする。十時の電車に乗り遅れたら、次は十一時をだいぶ回ってからなので、おちおちしていられない。

会員でもないのに、会員価格にしてくださった奥さんとご主人にお礼をしなければならないが、持っているのは飛島のあらめと、京都土産の安い煎茶だった。S本への土産だったけど、それ以上のものをホステルから頂いたので安いお茶だったけど、置いてきた。S本、すまん。彼は一週間後の三連休、京都に遊びに来たのでちゃんとした土産を渡すことが出来た。

藁しべ長者さながら、あんなお茶が、あっという間に国産有機麦の自家製パンに変身してしまった。ホステルの旦那さんが、お茶のお礼にとくれたのだ。他にも採れたの梨も頂いてザックは許容量の25リットルを大幅に超えてしまった。道中の糧とする。嬉しくて仕方なかった。

ホステルに別れを告げた後、気持ちの良い青空の下を、どこまで続いていそうな谷戸田を両手に、駅まで歩いていった。雲は、昨日も今日も気まぐれに浮かんでいる。

と、そこに大きな荷物を載せた白い軽トラが横を通り過ぎて止まった。ホステルのご主人だ。

「電車の時間は何時なの?」

「10時4分です。」

「じゃぁ、まだ時間はあるね。海には行った?」

「残念ながら、まだ見てないのです。」

「それじゃぁ行かなきゃね。」

軽トラの助手席に飛び乗って、子犬のワルツさながら軽快なスピードで三瀬の町を尻目に山手に登っていった。舗装された道は、すぐに砂利道になり山の中腹の眺めの良い、開けたところで止まった。斜面のガードレールを埋め尽くしたまだまだ生命力の強い夏草は、吹き上げる海風に負けず小さな花を冠し、触れると切れそうな強靭な葉を支えていた。

三瀬の小さな浜が見えた。ホステルの旦那さんは、誇りを持って言う。

テトラポッドのない、これだけ綺麗な浜は三瀬だけなのだと。天気のいい日は夜になると、妖しげに青白く光る夜光虫が見られるのだと。

話がこの先だったのか、この後だったのか良く覚えていないが、三瀬という土地の由来を聞いた。土地の名は『よ義経記』に、まず確認されるという。そして、そのころは「三世」と書いたそうだ。

「三世」、つまり前世・現世・来世なのだ。過去・現在・未来。それが土地の名なのだ。

夏草と千切れ雲とは対照的に、海風は少し冷たかったが、不思議な感慨を覚えた。どこまででも行けそうな海の見えるこの小高い土地に立って後ろを振り向くと、それほど高くない山がやさしい曲線を描いて、収穫を待つばかりの田を風が走っていた。

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Reacties

そうそう。三瀬です。

地域のサイトがかなり充実していて面白いです。
人口の多少とはあまり関係が無いのだね。

http://www.sanze.net/

昔話なんかもあります。

Geplaatst door: ねずみ | 23-9-06 om 7:51

葉書に「三瀬」と書いてあったときは
「みせ」を私は読んでしまったけど、
「さんぜ」と読むのね。
なるほどー。
いい名前だね。

Geplaatst door: fuki | 22-9-06 om 23:53

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